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TOP 1.日韓新時代 2.構 想 3.効果・活用 4.路線・施工 5.工費・工期 6.建設財源 7.運 営 8.経済妥当性 9.進め方
9.進め方

9-1.日韓共同調査
9-2.日韓トンネル実現への課題
9-3.東アジア発展の期待
9-4.「強い意志の力」そして「皆で掘る」ことが大切

対馬海峡西水道の海底地形9-1.共同調査の推進

対馬と韓国の間の海峡は日韓トンネルの中で技術的に最も注意すべき区間です。その深さは160mから230m程度と見られますが、日韓両国の国境を通過しているため精密かつ広範囲な調査はされておりません。このあたりの正確な海底地形調査を行い、なるべく浅く地質の良好なルートを捜す必要があり、両国共同のプロジェクトとして取り組むことが肝要であります。

日韓トンネルのルート3案これまで日本側では長年に亘り、対馬から韓国に至るルートについて3つの案が並列的に提案されてきましたが、実行案としては1本に絞り込む必要があり、当面の最大の課題であります。

このような目的を達成するため、当面日韓両国が協力して取り組むべきことは、これまでデータが少なかった海域について必要な調査を共同で行うことであります。海底の地形、地質、水深などの必要データを揃え、共通の認識により、最適ルートを選定することが必要であります。


日韓トンネル実現への課題9-2.日韓トンネル実現への課題
日韓トンネル実現の技術的課題として、特に対馬と韓国の間の対馬海峡西水道の掘削があげられます。60km以上となる海底区間には未固結層が広く厚く堆積しており、そこを掘削して行くためには2MPa以上の水圧に耐え片押し30kmの掘削可能なシールドマシンの開発が必要です。またトンネル空間を少なくとも百数十年に亘り安全に保つセグメントの開発も必須です。

経済合理性の見通しを考えるうえでは利益(B)に社会的便益Dを加えることが大切で、Dを構成する要素の選出と計数化が研究課題となります。また建設と運営には公的主体が建設し民間が運営する公設民営の形式が合理的です。

建設に必要な立法・予算措置、および事業主体は議会で検討・承認されます。両国首脳が実現に向けて合意しシャトル外交を通じ相談を重ねていく仕組みをつくり、日韓トンネルを推進の議員連盟を設置するなどの作業を日韓両国で進めることが大事です。

それを支えるのは選挙により議員を選んだ国民です。自分たちが選んだリーダーがしっかりと仕事できるように支えることが大切です。日本と韓国が仲良くなるために自分ができることを考え実行することが「心のトンネルを掘る」ことで、それが集まれば「心の通い合う日韓トンネル」は必ずできます。



東アジアは世界の成長センター9-3.東アジア発展の期待
東アジア地域は今後飛躍的な発展が期待されています。日韓トンネルは物流を主体にその流れを加速し、東アジア経済共同体を実現する具体的なプロジェクトとして大きな可能性を持つものです。いずれは北朝鮮や中国も参加した取り組みが成立し、東アジアに共存共栄の時代が来ることを切に念願するものであります。

日韓トンネルは、将来シベリア鉄道や、シルクロードと連結し、対欧州への道を開く可能性も備えています。海路を経由するより陸路により距離も時間も費用も低減できるルートの実現は、アジアと欧州の交流を進め、世界平和の道を拓くことが期待されています。


強い意志の力を表現した和歌9-4.「強い意志の力」そして「皆で掘る」ことが大切

最後にもうひとつ大事なことを申し上げたいと思います。それは、このような大事業では単なる経済や人、モノ、カネばかりではなく、何よりもそれを実現することが両国国民のため、あるいは世界平和のために大変御役に立つ仕事であるという「強い意思の力」が必要だということです。それを両国の当事者の皆様方のなかで是非、共有していただきたいと考える次第です。その強い意志があってこそ、はじめて障害が排除され、困難が克服され、実現できると考えています。

古来から日韓間には心の通い合う交流が数多くありました。日韓トンネルの実現には強い意志の力と共に、知恵を出し合い、力を合わせ、心を通い合わせて「皆で掘る」ことが大切です。「強い意志の力」そして「皆で掘る」ことの大切さを私は2首の和歌に込めました。ご披露申し上げます。

 「玄海の 灘越えの 通い合う、いざ貫かむ、この隧道を」

 「玄海の 灘越えの 通い合う、皆で掘ろう、この隧道を」

 「현해탄의  바다건너 다함께뚫읍시다   행복 길을

 

SA

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