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TOP 1.日韓新時代 2.構 想 3.効果・活用 4.路線・施工 5.工費・工期 6.建設財源 7.運 営 8.経済妥当性 9.進め方
4.路線選定と設計・施工法

4-1.ルートの平面線形
4-2.ルートの縦断勾配
4-3.トンネルの断面形状
4-4.建設工事の施工法

 
日韓トンネルのルート4-1.ルートの平面線形

路線の選定は、トンネルの建設費を具体的に定め、利用上の見通しを立てる上で最も重要な仕事になります。日韓トンネルのルートが一目で分かるように図化したのが図-2の地図です。トンネルの始点・終点は経済的にも発達し、人口配置の最も優れた都市を選ぶ必要があります。ルートの選定ではこのトンネルが海底を通るという難しい課題を克服するため、建設と保守の観点から最も建設し易いルートを選ぶということがまず肝心です。特に海底部の最大距離が短く水深が浅いことが重要です。
図ではトンネル自体の日本の起点は唐津となっていますが、ルートの選定としては福岡が起点となります。途中に存在する壱岐、対馬、巨済島を経由し、韓国側の終点起点は釜山となります。起・終点は鉄道、高速道路、空港、港湾等両国の既存インフラをできるだけ活用し、効果を最大にする必要があります。そのためヤードと呼ばれる積み替え基地をトンネルの坑口付近に設置し、建設段階は動力基地、資材置場、残土処理等に活用し、開業後は車の積みおろし、貨物を扱う着発線、荷役線、待避線群の確保による高速列車と低速列車の分離による列車ダイヤの効率化を図る必要があります。


4-2.ルートの縦断勾配

ルート縦断を決定する大きな要素は、トンネル勾配と海底地形です。トンネルの勾配は新幹線と貨物列車に配慮して12~15‰に設定し、速度や牽引定数が低下しないよう配慮します。トンネル上端から海底までの地層の厚さ(土被り)は山岳工法による掘削の可能性とトンネルの安全性を確保するため100mは必要となります。また壱岐、対馬、巨済島の各駅は全て地上駅とし、工事中は施工基地として、完成後は車両基地としても利用できるようにします。

日韓トンネルのルート縦断図
ルートの断面図


青函トンネルの断面 英仏海峡トンネルの断面 4-3.トンネルの断面形状 

日本の青函トンネルは複線断面で大断面のトンネル1本に往復の軌道を敷いています。これは山岳工法を前提として主として薬液の注入作業の効率化を考慮して1本に集約したためです。一方、英仏海峡トンネルでは単線並列型で比較的小断面の単線トンネルを2本掘り、それが両方とも往復できるようになっています。トンネルの途中にはシーサスクロッシングが入っていて、一方の単線から他方の単線へ列車を入れ替える仕組みがあり、保守やトンネル内の火災発生など万一の事故の際に対応し易くなっています。
日韓トンネルの場合、水深が大きく水圧も高くなるためトンネル掘削機の設計や保守の面から小断面が有利で、列車のすれ違い時の安全性確保についても英仏海峡式の単線並列型が有利と思われます。断面形状は地質や保守管理、工事費用なども考慮して決めることになるでしょう。
複線断面(青函トンネル) 単線並列(英仏海峡トンネル)
英仏海峡トンネルの路線
英仏海峡トンネルの線路振替機構(シーサスクロッシング)

4-4.建設工事の施工法

日韓トンネルの最深部は対馬と韓国間の海峡で、水深は概ね160mから230m程度です。青函トンネルや英仏海峡トンネルに比べてかなりの大水深となります。

対馬海峡の海底地形

TBM,トンネルボーリングマシン
英仏海峡トンネルを掘削したTBM(川崎重工業)
施工法はトンネルボーリングマシン(TBM)工法を主体としたシールド工法による高速掘削が考えられ、一部は山岳工法、ごく浅いところは部分的に沈埋工法も検討する3つの組み合わせになるでしょう。掘削期間は着工後10年を見込んでいます。工法の選定には何よりも海底トンネルの建設の可能性が最も高く、安全な施工ができることが第一であり、併せて将来の使い方、利用効果ができるだけ便利になるように配慮することが重要であります。

5.「工費・工期」 にとぶ