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TOP 1.日韓新時代 2.構 想 3.効果・活用 4.路線・施工 5.工費・工期 6.建設財源 7.運 営 8.経済妥当性 9.進め方
6.建設財源

6-1.公共事業としての位置づけ
6-2.代替機能としなやかさ
6-3.長期低利のマネープラン

6-1.公共事業としての位置づけ

次は建設財源をどのように生み出す工夫が必要です。英仏海峡トンネルの場合は広く世界的な規模で民間の資金を募り、原則的には全て民間でスタートしました。しかし工事費用の増高、輸送量の変動、フェリーボートあるいは航空機との競争があり、民間的な償還を必要とする資金だけでは成り立たなくなりました。そして53%の債権放棄を経て新会社を再発足させ、現在は順調に運営されています。

その轍を踏まないためにも私どもは日韓トンネルを基本的に日韓両国の公共事業として位置づけ、その財源に対し双方からのサポートが必要ではないかと考えております。具体的にはトンネルを建設するための国債を発行し、建設国債として60年程度の償還を考えます。国債ならびに地方債について長期低利な債券でつくったらどうか。そして併せてヤードの周辺については開発利益の還元を考え、その地域の地価の向上なども考慮して開発利益を還元する方法も考えられます。この方法はすでにアメリカでは例としてロサンゼルスの地下鉄建設のときに駅周辺の何マイル以内についての資金供出を検討し採用されたケースもあります。そして建設の費用について税収を考えることも一つの課題だと考えています。

基本的にはこのルートを使うことによって利益を得る事業者と利用者から利用料金を頂くことで本来のプロジェクトファイナンスの形で長期的に回収することも併せ考え、できるだけ公共の負担を軽減してゆくことが重要です。


6-2.代替機能としなやかさ

現在このような大規模な公共事業を起こすことは、東日本大震災の復興需要との関係から難しいのではないかという識者の方からの指摘もあります。東日本大震災の復興事業にはいろいろな案がありますが、少なくとも20兆円の復興費を5年ほどで実現するため、必要な財源の調達を考えていますが、その仕事に目処が付いた後はどうするかが課題となります。私どもは日本の持つ強靭さ、しなやかさの向上が重要と考えています。ひとつの災害で国の経済が全滅するということではいけません。

日本国内のインフラについて代替機能(リダンダンシー)あるいはしなやかさ(レジリエンシー)が大切で代替機能と強靭さをもたせなくてはなりません。災害による被害を軽減することを減災といいますが、この減災が可能となるようにインフラ全般を強化し、しなやかにするレジリエンシーの向上が重要で、都市計画並びに具体的な工事の設計施工のなかで考えられています。したがって私どもはむしろ東日本大震災による現在進行中の復興需要が進捗したあとに来る転換課題のひとつとして、日本の持つ強靭さ、しなやかさを向上させるためにも日韓トンネルは大変効果があると考えています。トンネルは地震に対して大変強いものです。


6-3.長期低利のマネープラン

長期的な国債を中心とした資金調達を基本とし、国際的な資金財団等の支援もいただきながら長期低利のマネープランでプロジェクトを形成してゆくことが大事です。これは今後の大きな課題であり、それぞれ専門的な皆様の助言もいただきながら手当てをして行きたいと思います。いずれにせよ驚くほどの金額ではなく、10年余りかけて10兆円となれば、両国合わせて年間1兆円程度の工事費を捻出することは日本と韓国のGDP、GNPを考えれば十分可能であると考えています。
 日本では現在、国土強靭化基本法を立案し、10年間で200兆円の投資を想定し、法案を国会に提出し準備を進めています。

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