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第8回通常総会での森喜朗元総理の祝辞
2011年(平成23年)6月15日
 本日の総会には野沢先生に敬意を表するため参りました。野沢先生は何十年に亘り整備新幹線を進めてきました。厳しい財政の中で財務当局を説得して資金を引き出し、新幹線と並行する一部の在来線をJRから分離したり、通過県が建設費用の一部を負担する制度の種を蒔くなど新幹線の整備を粛々と進めてきました。野沢先生は日韓のトンネルの前に日本の鉄道の神様みたいな人です。
 日韓トンネルについては金大中大統領から話があり、その答礼として私は2000年のASEMの時に欧州の大統領など首脳にお話ししました。日本と韓国をつなぐことはドーバー海峡をつなぐことと同じ意味があると思います。アジアやユーラシア大陸からみると、日本と韓半島を結ぶということは世界と日本の長い歴史の中であっていいことだと思います。
 そのことに対し野沢先生がひたむきな努力をされていることに敬意を評します。また、ご出席の皆様も学術その他の面で一生懸命応援をされていらっしゃいます。政治判断するまでの間に資料や技術を十分勉強していただくことを期待しております。生きている間にツルハシで起工式ができたらという希望をもっています。

トンネル広報に関する勉強会の開催
2011年(平成23年)9月26日
 当会本部(東京都千代田区飯田橋)でトンネル工法に関する第1回目の勉強会を開いた。この勉強会は当会が日韓トンネルに関する検討項目として掲げている7項目@地形、地質、水深、A路線設定の基本条件、B線路の規格、Cトンネルの利用方法、D設計と施工法、E建設主体と財源、F維持管理と運営、の第5番目の項目「設計と施工法」を研究するためのものである。
 第1回目となる今回の勉強会では、日韓トンネルの陸域部(壱岐、対馬、および海域部の一部に分布が予想される「硬岩」の掘削を念頭に置きトンネルボーリングマシン(TBM)の施工事例を研究した。
 選定した事例は、マレーシアで施工中で、完成すれば東南アジア最長のトンネルとなるパハン・セランゴール導水トンネルで、講師として施工者である清水建設の技術者らを招いた。
 パハン・セランゴール導水トンネルは総延長44.6Kmのうち34.6Kmを3工区に分けてTBMで掘進中で、各工区でのTBM掘削長は約11Kmに達している。
 勉強会では現場の岩盤が150?200MPaと硬いなかをどのように効率的に掘削するか、TBMのカッタービット(TBMの前面についており岩盤を細かく砕く刃)の交換方法や、同時進行で実施される先進ボーリングの方法、工期短縮のポイントなどについて質疑応答が続いた。

上下分離方式に関する勉強会の開催
2011年(平成23年)10月26日  
  当会本部(東京都千代田区飯田橋)で上下分離方式に関する第1回目の勉強会を開いた。この勉強会は当会が日韓トンネルに関する検討項目として掲げている7項目のうちの一つ「建設主体と財源」を研究するためのものである。
 第1回目となる今回の勉強会では、欧州の鉄道における上下分離方式の評価、鉄道分野での上下分離方式の導入と利便性の増進方法について研究した。講師は独立行政法人鉄道施設整備支援機構から上下分離方式の研究者を招いた。
 ここで上下分離方式とは、鉄道・道路・空港などの経営で、下部(インフラ)の管理と上部(運行・運営)を行う組織を分離し、下部と上部の会計を独立させる方式をいう。
 勉強会では、JR東海やJR東日本などに比べ欧州各国の鉄道輸送密度が極めて低い現状の中(図参照)で、日本のような地域分割ではなく、上下分離方式による鉄道改革が有効に機能していることや、日本の鉄道に適用した場合の試算例として埼玉高速鉄道に上下分離方式を導入した場合の費用便益費(B/C)の増加が現状に比べて1.9?2.6倍に増加することなどが示された。

日韓トンネルセミナーで発表
2010年(平成22年)10月15日
釜山で日韓トンネルに関する国際セミナーを開いたた。
 10月15日(金)、釜山にある財団法人釜山発展研究院の10階大会議室で「日韓トンネルの基本構想と今後の課題に関する国際セミナー及び専門家会議」を開催した。この会議は日韓トンネルの日韓共同研究案と今後の進め方を議論することを目的として、釜山発展研究院、社団法人韓日トンネル研究会(釜山)、当会の3団体共催で行われた。
 まず釜山発展研究院の李彦五院長が歓迎の挨拶を述べ、当会の野澤太三会長と(社)韓日トンネル研究会の徐義澤会長が祝辞を述べた。野澤会長は祝辞の中で今年が日韓併合100年の節目の年に当たることに触れ、「日韓トンネルの建設を新しい日韓関係の未来と東アジアの連携を強める象徴的なプロジェクトとして推進する必要がある」と述べた。
 セミナー冒頭で大東文化大学の永野慎一郎名誉教授は「相互依存の日韓経済関係と日韓海底トンネル構想」をテーマに基調講演し、八幡製鉄と浦項総合製鉄所などを例を挙げ、「日韓両国は困ったときに助け合う相互依存関係」にあると述べ、「日韓トンネルは21世紀の新しい日韓関係を築く記念事業になると確信する」と結んだ。
 主題発表では日本側からは当会の藤橋健次常任理事が「日韓トンネル構想のルート選定に関する考察」と題し、既存の調査データを示した上で国境海域における海底下の地質調査を日韓合同で行うことを提案した。また野澤会長が日韓トンネル建設のキーワードのひとつとして「上下分離方式(後述)」について説明した。
 韓国側からの主題発表として、釜山発展研究院のチェ・チグク(崔治国)広域基盤研究室長が「韓日トンネルの基本構想及び今後の課題」と題し、日韓トンネルの需要予測や波及効果を含む幅広い分野について報告した。その上で今後の推進課題として、@新しい100年の韓日協力プロジェクトに選定すること、A両国共同研究の遂行、を提案した。
 主題発表の後、専門家による指定討論があった。この中で当会の濱建介副会長は青函トンネルに長年青函トンネルに携わった経験から、ルート選定など海底トンネル設計時の地質調査の質がトンネルの工期や工費のみならず完成後の保守管理にまで大きく影響することを挙げ、事前調査の重要性を語った。
 セミナーの結論として、ルートの一本化にむけて日韓合同の調査を行うため両国の関係者に働きかけを始めることで参加者が合意した。

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